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ケース・スタディー

  • 国内大手アパレル企業E社と中国大手紡績企業F社との資本業務提携

    2009年~2010年 E社の財務アドバイザー

    概要

    第三者割当増資によりF社がE社に40億円を出資し、約41%の議決権を取得。東証一部上場企業が本格的に中国資本を受け入れた初めての事例となった。

    特色

    1. 中国企業による資本参加

    100年を超える歴史を誇る東証一部上場企業が本格的に中国資本を受け入れるという前例のない案件であり、交渉相手先の発掘・評価、顧客・取引先・銀行・従業員・株主等の反応の見極め、日中当局への説明等、高度な判断・対応が求められた。

    2. 経営再建企業

    E社は連続して赤字を計上して経営再建中であり、本件と並行して、財務リストラの一環として優良子会社の売却案件が進行していた。子会社売却後の事業計画の見通しに説得力を持たせられるかが、本件資金調達の鍵となった。

    3. 大規模かつ有利発行となる第三者割当増資

    本件は、東証の有価証券上場規定に定める25%以上の株式の希薄化を伴う大規模な第三者割当増資であり、また、日本証券業協会の指針に照らして有利発行と判断される株価での割当であったため、株主総会での承認決議が必要であった。

    4. 筆頭株主の対応

    E社の議決権の約25%を保有する筆頭株主がE社経営陣への不信任を表明しており、株主総会での承認決議を得るために、筆頭株主・一般株主双方にとって魅力のある成長シナリオの策定とIR・PRによる周知が求められた。

    弊社は、本件において、株式引受先であるF社の発掘及び交渉、事業計画及び将来キャッシュフロー予測モデルの策定、出資スキームの構築、デュー・ディリジェンスのアレンジ、筆頭株主対応等、案件の発端からクロージングに至る中心的な役割を果たした。

  • 国内測量・医用機器メーカーA社による国内測量機器メーカーB社の買収・完全子会社化

    2006年~2008年 A社の財務アドバイザー

    概要

    A社がB社株式に対するTOBを実施し(2007年12月~2008年1月)、B社議決権の約94%を取得してB社を子会社化。2008年8月、全部取得条項付種類株式を用いた完全子会社化。

    特色

    1. 独占禁止法対応

    100年を超える歴史を誇る東証一部上場企業が本格的に中国資本を受け入れるという前例のない案件であり、交渉相手先の発掘・評価、顧客・取引先・銀行・従業員・株主等の反応の見極め、日中当局への説明等、高度な判断・対応が求められた。

    審査過程で公正取引委員会から指摘された独占禁止法上の問題点を解消するための措置として、一部製品の第三者へのOEM供給、販売子会社の第三者への譲渡などの対応策を提案し、さらに当該措置に伴う統合メリットの減殺価値を算定。

    独占禁止法上の問題点を解消しつつ、A社として統合メリットを享受できるストラクチャーによるB社の買収・子会社化を実現。

    2. TOB

    国内のTOBとしては、親会社による上場子会社に対する出資比率引上げ・完全子会社化などグループ内事業再編、あるいはMBOに伴うものが多い中、資本関係の全くない上場会社が直接の競合相手である上場会社に対して友好的にTOBを実施した数少ない事例。

    独占禁止法対応に加えて、B社の筆頭株主が投資ファンドであった点や、TOBおよびその後のスクイーズ・アウトに係る米国証券法規制なども考慮した効率的なストラクチャーを提案し実践。

    このほか、バリュエーション、デュー・ディリジェンスのアレンジメント、TOB開始時・終了時の財務局提出書類や東証開示文書など各種ドキュメントのドラフト作成、全体スケジュールの策定・工程管理など、TOBに係るフルラインのアドバイザリー・サービスを提供。